原点への回帰
ベトナム化の様相を呈してきたイラク情勢。
大学で一応、国際政治を学んだ人間としては 昔の情熱を呼び覚ます、きっかけとなる事件でもある。
随分前に、以下の記事を書いたことをふと思い出し、
過去のHPの中から引っ張りだしてみた。
もう一度、自分の夢、原点を確認する為に。
「レクイエム」
この本は、5年前ぐらいに出た、ベトナム戦争に従軍した
フォトジャーナリスト達の遺作を集めた 写真集。
この本が 高校を卒業して、浪人して、新宿の図書館で本を読み漁っていた時に、志望校を変え、人生の進路を決めるにあたってとても感銘を受けた本。
自分のターニングポイントでもあったし、いまでも絶対手放せない本の一冊。
今でも、彼らの記録は見るチャンスがある限り、触れるようにしている。
写真はときに残酷で、時にハッピー。
ハゲ鷹に瀕死のアフリカの子供が襲われようとしているときに
彼を写真に収めた写真家は、その後の世論に耐え切れず自殺した。
写真という道具は、見る側(受け手)と撮る側(送り手)をつなぐ道具としては、かなり強力なパワーを持っている。
特に、彼らの戦場での写真には様々な問いかけが存在している。
インドシナ・ベトナムでは「生と死」のドラマをターゲットに多くのカメラマンが死線 をさまよってきた。
一九五四年、ロバート・キャパはハノイ南方で地雷を踏んだ。
「安全への逃避」でピュリツァー賞を受賞したUPIの沢田教一は七○年、プノンペン 郊外で狙撃された。日本人だけでも八人が犠牲となっている。
彼らをそこまで掻き立てるものは、何だったのか?名声欲、冒険心、憧れ。
彼らの遺作となった写真を見るたびに、紛争とは、平和とは、人間とはと考えさせられ る。
彼らは何を思い、何を撮っていたのか。
人々が生きている瞬間を納めるカメラ。
悲劇もあれば、喜びもある。人生のワンカットを納める写真。
そこに眠る思いを、この先どれだけ感じることができるのだろうか。
(写真:一之瀬泰造の被弾したライカ)
以上、7年前のつたない文章を修正しつつ、ほぼそのまま転載してみました。
ファインダーを通して人の心を見ようとしていた21歳。
今は、自分の目で人の心と勝負をかける仕事をしているけれども、
いつか、原点に戻って、ファインダーから見える世界を旅したいと思うのです。
大学で一応、国際政治を学んだ人間としては 昔の情熱を呼び覚ます、きっかけとなる事件でもある。
随分前に、以下の記事を書いたことをふと思い出し、
過去のHPの中から引っ張りだしてみた。
もう一度、自分の夢、原点を確認する為に。
「レクイエム」
この本は、5年前ぐらいに出た、ベトナム戦争に従軍した
フォトジャーナリスト達の遺作を集めた 写真集。
この本が 高校を卒業して、浪人して、新宿の図書館で本を読み漁っていた時に、志望校を変え、人生の進路を決めるにあたってとても感銘を受けた本。
自分のターニングポイントでもあったし、いまでも絶対手放せない本の一冊。
今でも、彼らの記録は見るチャンスがある限り、触れるようにしている。
写真はときに残酷で、時にハッピー。
ハゲ鷹に瀕死のアフリカの子供が襲われようとしているときに
彼を写真に収めた写真家は、その後の世論に耐え切れず自殺した。
写真という道具は、見る側(受け手)と撮る側(送り手)をつなぐ道具としては、かなり強力なパワーを持っている。
特に、彼らの戦場での写真には様々な問いかけが存在している。
インドシナ・ベトナムでは「生と死」のドラマをターゲットに多くのカメラマンが死線 をさまよってきた。
一九五四年、ロバート・キャパはハノイ南方で地雷を踏んだ。
「安全への逃避」でピュリツァー賞を受賞したUPIの沢田教一は七○年、プノンペン 郊外で狙撃された。日本人だけでも八人が犠牲となっている。
彼らをそこまで掻き立てるものは、何だったのか?名声欲、冒険心、憧れ。
彼らの遺作となった写真を見るたびに、紛争とは、平和とは、人間とはと考えさせられ る。
彼らは何を思い、何を撮っていたのか。
人々が生きている瞬間を納めるカメラ。
悲劇もあれば、喜びもある。人生のワンカットを納める写真。
そこに眠る思いを、この先どれだけ感じることができるのだろうか。
(写真:一之瀬泰造の被弾したライカ)
以上、7年前のつたない文章を修正しつつ、ほぼそのまま転載してみました。
ファインダーを通して人の心を見ようとしていた21歳。
今は、自分の目で人の心と勝負をかける仕事をしているけれども、
いつか、原点に戻って、ファインダーから見える世界を旅したいと思うのです。